突然ですが葬儀にはいくらかかるか知っていますか?

身内がいる限り誰でも喪主になる可能性があります。もし喪主になったら多くのことを考えなければいけません。

  • いつ、どこで、どのような葬儀をするのか
  • どの葬儀社にお願いするか
  • 親族や友人など誰に連絡をするべきか、etc…

そして忘れてはいけないのが葬儀には“いくら”かかるのかということ。知らないまま喪主になるのは怖いですよね?

日本消費者協会発行の「第11回 葬儀に関するアンケート調査報告書(2017年4月現在最新)」によると葬儀費用の全国平均は195万7000円

以下に金額ごとの割合をグラフにまとめました。

葬儀費用全体の合計

グラフを見ても分かるように全体の21%が葬儀費用を100万円以下に抑えています(6.7%+14.3%)。全体の2割超なので決して少ない割合じゃありませんね。

ただ逆に言えば全体の79%は葬儀に100万円以上かけていることになります。何がこんな違いを生み出すのでしょうか?

そこで今回のお金の図書室では、

  • 葬儀はなににお金がかかっているのか
  • 葬儀にかかる費用はいくらなのか
  • どうすれば葬儀費用を抑えることができるのか

を特集しました。

いつなるともわからない喪主になる前に、葬儀にかかる費用について確認しましょう。

博士の目次

葬儀費用の内訳

葬儀ごとの相場

葬儀費用を抑える方法

※気になる項目をクリックすると詳細が見れます。

葬儀費用の内訳

どのような形式の葬儀でも、かかる費用は大きく分けて3種類です。
※気になる費用をクリック・タップすると詳細が見れます。

葬儀本体費用

葬儀の中で1番費用がかかるのは葬儀本体費
もしも葬儀の費用を大幅に抑えたいなら、この葬儀本体費を見直しましょう。

飲食接待費

参列者の人数に大きく左右されるのが飲食接待費
葬儀の規模によっては、飲食費だけで50万円以上に金額がふくらむこともあります。

宗教者への謝礼

意外にも見落とされがちなのが宗教者への謝礼・お布施
固定した金額がないため、葬儀をあげるときに多くの人が頭を悩ませる費用です。

 

以上3つの費用はほとんどの葬儀で必要になるお金です。

ただし葬儀形式によっては「飲食接待費」や「葬儀本体費用」が抑えられることもあります。

また宗教によらない葬儀では「宗教者への謝礼」がかかりません。どのような葬儀を執り行うかで葬儀費用は大きく変動します。

葬儀の大まかな流れはコチラ

葬儀本体の費用

葬儀本体費用割合

葬儀本体(一式)費用とは葬儀を執り行うために必要な費用全般のことです。代表的な葬儀本体費用は以下のとおりです。

代表的な葬儀本体費用
  • 式場使用料(斎場利用料)
  • 祭壇費
  • 火葬費
  • ご遺体の搬送費
  • その他(枕飾り、メイクアップなど)

日本消費者協会のアンケート調査によると葬儀本体にかかる費用の平均額は121万4000円。49.3%が100万円以下という結果が出ています。

葬儀全体で1番費用がかかるのもこの葬儀本体の費用。葬儀社に依頼した場合、見積もりとしてだされるのはこの葬儀本体の費用が中心です。

これに合わせて、

  • 役所・火葬場の手続き代行手数料
  • 飲食接待費(セットになっている場合)

が見積もりにプラスされることもあります。ここでは葬儀本体費用の内訳と大まかな相場をまとめました。
※地域・葬儀社によって費用は異なります。葬儀社ごとのサービス料金・割引価格などは含みません。

【豆知識①】葬儀費用は「いつ」「どうやって」支払う?

式場(斎場)使用料

式場斎場の種類

式場使用料とは葬儀の斎場として利用する施設に支払うお金のことです。

ひとことに式場と言ってもその種類は豊富。どの式場を利用するかで費用は大きく変わってきます。

以下に代表的な式場をまとめました。
※気になる式場をクリック・タップすると詳細が見れます。

公営斎場・葬儀場(2万円~15万円)
民営斎場・葬儀場(10万円~30万円)
ホテル(100万円~1000万円)
火葬場(公営:5000円~ 民営:5万~15万円)
寺院斎場・宗教施設(10万円~30万円)
自宅(0円)
式場使用料が安い斎場はその他の項目が高くなることがある

民営の斎場を見ると、中には式場使用料が公営斎場と同等(5万円~)のものもあります。

しかし、実際に見積もりをだしてみると、結局トータルで100万円前後の費用がかかることもあるので注意しましょう。

葬儀費用は式場使用料以外にも、

  • 葬儀本体費用
  • 飲食接待費用
  • 会葬返礼品費用
  • その他オプション費用

といったものが含まれます。

式場使用料が安い斎場は、葬儀社自身が所有している施設がほとんど。

その葬儀社に頼むと式場使用料以外の費用が高く設定されることがあり、合計すると割高になるケースが少なくありません。

葬儀社を選ぶときはしっかり見積もりを出してから検討しましょう。

祭壇費(20万円~100万円)

祭壇費は変動がはげしい

祭壇費とはその名のとおり故人の祭壇の設営に必要な費用のことです。

安く抑えるなら20万円前後、高くするなら500万円以上と葬儀費用の中で1番価格の変動が激しいのも祭壇費です。

  • 祭壇
  • 位牌
  • 遺影

それぞれにランクがあるため、祭壇にこだわればこだわるほどどんどん価格も高くなります。

祭壇費の内訳

火葬費(0円~20万円)

火葬費

火葬費とはご遺体の火葬にかかる費用のことです。

火葬場は大きく分けて、

  • 公営火葬場
  • 民営火葬場

の2種類があり、どちらの火葬場を選ぶかで5万円~15万円ほどの差がでてきます。

公営火葬場は比較的低価格(2万円~5万円)で火葬ができるのが特徴。地方によっては無料で火葬ができるところもあります。

民間で経営している火葬場は最低でも5万円から火葬料を設定していることがほとんど。

民営火葬場は都心に集中しているため、東京近辺で葬儀をあげると民営火葬場が選ばれやすくなります。

火葬費の内訳
見積もり書に「火葬費」が含まれているか必ず確認!

葬儀社に見積もりを出してもらったら必ず「火葬費」が含まれているか確認しましょう。

費用一式と書いてあっても火葬費を含まないケースがあります。もし見積もり書に火葬費が含まれていないときの選択肢は2つ。

  • 火葬費までまとめて見積もりしてくれる葬儀社を選ぶ
  • 利用する予定の火葬場に火葬料を問い合わせて、火葬料は別で支払う

どちらの方法が良いかは費用全体を見て、最善だと思う方を選んでください。

気持ちが焦っていると、どうしても見積もり書の合計金額だけを見てしまいがち。しかし後から混乱しないように、見積もり書の内訳までしっかり目を通しましょう。

車両費(1万円~5万円)

車両費

車両費とは、

  • 病院から斎場までご遺体を運ぶ寝台車
  • 式場から火葬場までの霊柩車
  • 遺族や親族、参列者の移動に使用するマイクロバス

など、移動にかかる車両の利用料金のこと。車両費は貸し切りではなく移動距離によって価格が変わるケースがほとんどです。

車両費の内訳

その他

その他の費用

その他にも葬儀本体費用には、

  • 枕飾り
  • ご遺体保存処置費用(ドライアイス)
  • ご遺体保管料
  • 会葬返礼品
  • オプション

などの細かい費用がかかります。

また香典返しをその日の内にわたす「即日返し」を葬儀社に頼んだ場合、参列者の人数に合わせて金額が変わります。

1つ1つは小さな額ですが、積み重なると数万円にふくれ上がるので注意。見積もりの段階で必要のない項目を削れないか検討しましょう。

その他の内訳
【豆知識②】香典返しと会葬御礼品の違いは?

飲食接待費

飲食接待費グラフ

飲食接待費は大きく分けて2種類。

  • 通夜ぶるまい
  • 精進落とし

通夜や法要が終わった後、参列者1人につき2000円~5000円ほどの食事を振る舞います。葬儀費用の中では参列者の人数に大きく影響するため費用の変動が激しいのが特徴です。

仮に1人5000円の料理を出したとして、参列者の人数によってどれくらい費用が変わるか見てみましょう。

参列者 飲食接待費
(5000円/1人)
15人 7万5000円
30人 15万円
50人 25万円
100人 50万円

参列者の人数によって大きく変動する飲食接待費。人数と1食当たりの価格には注意を払いましょう。

通夜ぶるまい

通夜ぶるまい tsuya

画像引用元:くらしの友公式HP

通夜ぶるまいとはお通夜に参列してくれた弔問客を別室に案内して食事やお酒でもてなすことです。

葬儀社に頼んだ場合は1人3000円~5000円程度のものを準備されます。

しかし費用を抑えたいなら必ずしも1人1膳を準備する必要はありません。

参列者は少しだけ口を付けてすぐに退席することが多いので、近年では参列者が手軽につまめるような、

  • 寿司桶
  • オードブル
  • サンドイッチ

と合わせてお酒や飲み物を準備することも多くなっています。寿司桶なら1皿5000円(約5人前)で済ませるので飲食接待費を大幅に浮かすことができますね。

※地方の風習によっては通夜ぶるまいは料理ではなくお菓子をだすこともあります。

精進落とし

精進落しは一人一膳 shojin

画像引用元:くらしの友公式HP

精進落しのお膳は通夜ぶるまいとは違い、1人1膳というのが一般的。1食2000円〜5000円程度の料理を準備します。

そのため食事をふるまう人数を正確に把握していないと、

  • お膳を必要以上に準備しすぎた
  • 人数よりお膳が足りなくなってしまった

などということが起きかねません。親族にはあらかじめ食事の席を用意していることを伝え、参加する人数を把握しておきましょう。

僧侶が精進落しを辞退した場合

精進落しには僧侶が同席するのが慣例です。

しかし近年では精進落しを辞退する僧侶も増えてきました。その場合はお布施とは別に

  • 御膳料
  • お車代

をわたします。金額に決まりはありませんが、御膳料が1万円程度、お車代は5000円程度つつむのが一般的です。

宗教者への謝礼金・お布施

寺院への費用グラフ

仏式の葬儀をあげる場合、僧侶へのお布施が必要になります。葬儀でいうお布施(布施)とは、僧侶へ読経や戒名を頂いた謝礼として金品を渡すことを言います。

お布施の難しいところは明確な基準がないことです。

日本消費者協会のアンケート調査では、

  • 1位:40万円~50万円
  • 2位:20万円~30万円
  • 3位:10万円~20万円

という統計は一応でていますが、お布施とは気持ちでお渡しする定額のないものという位置付け。

そのため「いくら包まなければいけない」という決まった金額がありません。金額が定まらない。だからこそ難しいのがお布施です。

【豆知識③】日本の葬儀で1番多い宗教形式は?

みんなお布施には悩んでいる

お布施の金額・費用にはみんな困っている

葬儀を経験して困ったこと」というアンケート調査で、ダントツ1位にあげられたのもこの「心づけやお布施の額」でした。

葬儀を経験して困ったこと上位5つ

困ったこと 割合
心づけやお布施の額 35.5%
通夜・告別式の接待の仕方や手配 22.6%
葬儀の手順がわからなかった 21.8%
予想以上に会葬者が集まった 16.9%
身内の中で意見の相違があった 10.5%

※日本消費者協会調べ

見てわかるとおりお布施に関しては多くの人が悩んでいます。

仏式以外の宗教でも、

  • 神式:御祭祀料
  • キリスト教:感謝献金

という呼び方で宗教者への謝礼があります。宗教や地方の風習によっても金額が違ってくることも謝礼金の難しいところです。

カタチのない「気持ち」をカタチのある「お金」で伝えるのですから、明確な基準はないのが実際。わからない場合は、葬儀社や親戚に相談すれば適切な金額を教えてくれることがあります。

統計では全国の70%以上の人が10万円~50万円でお布施しているので、その間で判断するのも良いでしょう。

【豆知識④】「心づけ」ってなに?

葬儀形式ごとの相場

葬儀の形式

一言に「葬儀」と言ってもその葬儀形式は様々。そのためかかる費用も一定しません。

葬儀費用の全国平均は195万7000円」と言われても、

  • 800万円以上費用をかける葬儀
  • 20万円に満たない葬儀

など、それぞれ合計金額には大きく幅があります。数百万円も開きのある葬儀費用の全国平均ほど当てにならないものはありません。

より現実に近い金額を知るために、細かい葬儀形式ごとの相場を知っておきましょう

ここでは代表的な葬儀の形式と相場をまとめました。
※相場は宗教者への謝礼・心づけを除いた金額です。

代表的な葬儀の種類

※気になる葬儀形式をクリックすると詳細が見られます。

※葬儀形式ごとの費用相場は、葬儀情報サイト葬儀レビのアンケート結果を参考にしています。

お香典の金額も念頭に概算しよう

【一般葬(葬儀式・告別式)】

一般葬の相場

全国平均額 90万3332円
多い価格帯TOP3 1位:50万円代
2位:60万円代
3位:70万円代

わたしたちが「お葬式」といわれてイメージするのはこの一般葬です。

消費者協会のアンケート調査では全国の56.6%の葬儀が一般葬であげられています。

葬儀費用を100万円以下に抑えているケースが多いですが、「通夜・葬儀の規模」「参列者の人数」「宗教」など、あらゆる要因によって大きく変動するのが特徴です。

特に参列者が100人を超える葬儀だと、

  • 会葬返礼品(500円~1000円/人)
  • 香典の即日返し(2000円~5000円/人)
  • 料理(通夜ふるまい・精進落し)

などの金額がふくれあがり、50万円〜100万円を超えることも少なくありません。もし一般葬で費用を抑えたければこれらの費用を見直しましょう。

メリット
  • 盛大に葬儀をあげることができる
  • たくさんの人が参列できる
  • 一般的に認知されている葬儀のため、スムーズに流れる
デメリット
  • 葬儀費用がふくらみやすい
  • 接待する人数が多くなるため、落ち着いてお別れできない

【家族葬・密葬】

家族葬の相場
全国平均額 57万9489円
多い価格帯TOP3 1位:40万円代
2位:50万円代
2位:30万円代

一般葬の次に多く営まれている葬儀の形式は家族葬・密葬。家族や親族の他、特に親交の深かった人だけに知らせてあげる葬儀形式です。

15~30名くらいの比較的少ない人数で葬儀を営むため、葬儀費用は30万円~100万円程度に抑えることができます。

ただし必ずしも「家族葬=安い」ではありません。参列者が少ないこともあり、入ってくるお香典の額も少なくなるからです。

  • 出ていくお金(葬儀費用)
  • 入ってくるお金(香典)

などの差し引きを考えると、必ずしも費用の負担が軽くなるわけではないことは知っておきましょう。

メリット
  • 気心の知れた人と葬儀をあげるので気持ちの負担が軽い
  • 一般葬にくらべると費用を安く抑えることができる
  • 接待する人数が少なくなるため落ち着いて故人を見送ることができる
デメリット
  • 少人数でお香典が集まらない。トータルで葬儀費用を考えるとそこまで低価格とは言えない
  • 葬儀に呼ばなかった親族や知人たちに理解を求める必要がある
  • 葬儀に参列できなかった人たちが自宅に訪問することがあり、葬儀後の対応が大変

一日葬】

一日葬の相場
全国平均額 44万8153円
多い価格帯TOP3 1位:20万円代
2位:40万円代
3位:30万円代

近年、お通夜をせずに葬儀・告別式のみを1日で執り行う一日葬で式を上げることも増えました。

参列者の人数にもよりますが50万円〜60万円程度で葬儀をあげられることが多く、100万円を超えることは滅多にありません。
※宗教者へのお礼は除く

全体の日数が少ないため通常2日かけてする一般葬と比べ、接待費用の負担がかなり軽減されます。

また1日で葬儀を終わらすため、

  • 忙しくて遺族・親族が休みを取りにくい
  • 葬儀場から離れたところに暮らしている人が参加しにくい
  • 高齢者が多くて、数日の葬儀は身体的に負担

など、2日間のお葬式が難しいという場合、短い時間でもきちんとしたお別れができる一日葬が選ばれる傾向があります。

一日葬と言っても家族葬ほど人数が限定されないので、お香典も集まりやすくなります。トータルで見ると家族葬よりも費用の負担を軽くすることも可能です。

メリット
  • 一般葬や家族葬より費用を安く抑えることができる
  • 仕事が忙しい人でも1日だけなら参加しやすい
  • 式場が予約しやすい
デメリット
  • 通夜をしないといっても一日に葬儀のスケジュールを凝縮するため忙しくなりやすい
  • 想像以上に会葬者が集まることがあるため対応に追われる
  • 式場の収容人数をオーバーすることがある

直葬(火葬式)】

直葬の相場
全国平均額 19万0167円
多い価格帯TOP3 1位:10万円代
2位:20万円代
3位:10万円以下

葬儀をせずに火葬だけで見送ることを直葬(ちょくそう)と言います。
火葬式(かそうしき)、荼毘葬(だびそう)などとも呼びます。

遺族だけで火葬をするということもあり、

  • 火葬料(公営火葬場は無料のことあり)
  • 葬儀社への依頼料
  • 読経料(僧侶に依頼した場合)

と必要最低限の費用しかかかりません。葬儀の中では1番費用が安く、10万円~20万円程度に抑えることができます。50万円を超えることはほとんどありません。

「火葬だけなのに葬儀社へ依頼する必要はないのでは?」

葬儀をしないといっても、直葬にもさまざまな手続きが必要になります。細かく煩雑な手続きを代行してもらうためにも葬儀社には依頼するのがベストです。

メリット
  • 葬儀の中で1番費用を抑えられる(20万円以下も可能)
  • お通夜・告別式もないため飲食接待費も必要ない
  • 香典返しの必要がない
デメリット
  • まだまだ一般的ではないため、近親者や周囲への説明が不十分だと反感を招くことがある
  • 日本の法律上死後24時間は火葬することができないので、ご遺体の安置場所を確保する必要がある
【豆知識⑤】直葬が選ばれる背景は?

【その他の葬儀】

その他の葬儀形式

あまり一般的ではありませんが、近年では今までの宗教や慣習にとらわれない葬儀形式も増えてきています。

ただし一般的ではないぶん、費用の相場がハッキリしないため、

  • 場所
  • 葬儀の規模
  • 演出

など、故人や遺族の希望やこだわりによって費用は大きく変わります。

自由葬(音楽葬・無宗教葬)

自由葬(音楽葬・無宗教葬)

近年、少しずつですが自由葬を選ぶケースも増えてきました。

その名のとおり宗教や慣習にとらわれず、

  • 音楽葬
    ※音楽の演奏を中心にした葬儀
  • 無宗教葬
    ※「儀式」ではなくお別れ会に近い葬儀
  • 宇宙葬
    ※遺骨を地球衛星上に浮かべて、最終的に大気圏で遺骨ごと燃やす埋葬方法

など、今までは考えられなかった葬儀があります。

より故人や遺族の希望に沿った式にするため、それだけに一般的なお葬式より費用がかなり高くなる傾向があります。

生前葬

生前葬はパーティーやカラオケ

本人が生きているうちに葬儀を行うことを生前葬と言います。

「生きているうちに、自分がお世話になった人にお礼を言いたい」
「残った家族の負担を軽くしたい(火葬だけで済ませてあげたい)」

という思いから生前葬を選ぶ人も少なくありません。

自分の葬儀に喪主として参加できるため、本人の希望に沿った葬儀を演出できるのが特徴。

もちろん宗教的な葬儀をする場合もありますが、

  • 立食パーティー
  • カラオケ&ビンゴ大会
  • 演劇
  • 生演奏
  • スライドショー

といった演出で自由度の高い葬儀をすることも少なくありません。

生前葬にかかる費用は相場が一定しませんが、演出にこだわりがなければ50万円~と一般葬よりは費用を抑えることもできます。

※本人が亡くなったあとは火葬する必要があるため、火葬費などが必要になります。

【豆知識⑥】お墓を持たない人たちの埋葬方法は?

葬儀の費用を抑える方法

葬儀費用を抑える方法

葬儀費用はやり方次第で抑えることができます。

葬儀社に見積もりをお願いしたときに、

全国平均は200万円ほどと言われているので、それに比べるとこの料金は安いですよね?」

と言われると納得してしまいそうですが、つき詰めていくと全国の葬儀費用のうち21%は100万円以下に金額を抑えています。

ここでは葬儀費用を安く抑える方法を紹介。あらかじめ費用を抑える方法を知っておけば、いざというときに負担を軽くすることができます。

方法①:あらかじめ葬儀の内容を相談しておく

本人が亡くなる前に話し合う

あらかじめ葬儀のことを相談しておくと葬儀費用を抑えることができます。

本人が亡くなる前に、葬儀の形式や規模、予算について話し合っておきましょう。以下に何を話し合うかをカンタンにまとめました。

内容 概要
葬儀形式
  • 一般葬(たくさんの人を集める)
  • 家族葬(親交の深かった人だけを集める)
  • 一日葬(通夜をしない)
  • その他の葬儀形式
宗教
  • 仏式
  • 神式
  • キリスト教
  • その他宗教
  • 無宗教
葬儀の相談場所
  • 葬儀社
  • 互助会
  • お寺・教会
祭壇の大きさ・種類
  • 白木祭壇
  • 生花祭壇
葬儀に呼ぶ人
  • 家族
  • 親族
  • 友人
  • 同僚
その他
  • 危篤・臨終の連絡をする人
  • 葬儀後のこと(お墓・遺産相続・埋葬方法)

本人が亡くなってから葬儀のことを考えると忙しさに追われて冷静な判断が難しくなります。そんな状態で葬儀社に相談すると、相手の言い値で話を進めてしまいかねません。

あらかじめ本人と相談しておくことは葬儀費用を抑える1番現実的な方法。しっかり計画を立てておけば、何が必要で何が不要なのか冷静に判断ができます。

方法②:互助会に入会して費用を積み立てておく

互助会に入会する

互助会(ごじょかい)とは冠婚葬祭にかかる費用を会員同志で助け合う仕組みのことです。

月々3000円〜と少ない掛け金で「結婚式」「お葬式」などの冠婚葬祭の費用を優遇してもらえます。

互助会を利用すると、

  • 豪華な葬儀を低価格であげることができる
  • 保険とは違い解約すればお金が返ってくる(解約手数料あり)
  • 積立中でも利用できる
  • 葬儀以外にも結婚式にも利用できる

など多くのメリットがあります。

ただし保険のように現金で補助してくれるわけではないので注意。

支払った掛け金に対して連携している施設使用料などが割引価格で利用できたり、特別なサービスが受けられたりする仕組みです。

近年では葬儀の依頼先として、葬儀社ではなく互助会にたのむケースが増えています。

gojokai

参考:互助会ドットコム
※画像をクリックすると他サイトにリンクします

方法③:葬儀の規模を縮小する

参列者の人数や日数を変える

葬儀の規模を縮小するだけで葬儀にかかる費用を大幅に抑えることができます。

葬儀費用で祭壇費の次に変動しやすいのが飲食接待費

例えば、

  • 参列者を限定する(家族葬)
  • 葬儀の日数を減らす(一日葬)

といったように葬儀の形式を変えるだけでも飲食接待費は大幅に軽減されます。

仮に通夜ぶるまいと精進落しを1人前5000円として「一般葬」「家族葬」「一日葬」でどれだけ違ってくるかカンタンにまとめました。

形式
(参列者人数)
通夜ぶるまい
(5000円/人)
精進落し
(5000円/人)
合計
一般葬
(50人規模)
25万円 25万円 50万円
家族葬
(30人規模)
15万円 15万円 30万円
一日葬
(50人規模)
なし 25万円 25万円

葬儀形式を「家族葬」や「一日葬」に変えただけで、一般葬よりも20万円近く費用が軽減されました。

さらに飲食接待費のほかにも、

  • 式場使用料
  • 祭壇費
  • 香典返しの費用

などが抑えられるので「経済的には厳しいけどお葬式はしっかりあげて送り出したい!」という方は、葬儀の規模を縮小する方法を検討しましょう。

方法④:葬祭費の補助を利用する(葬儀が終わったあと)

健康保険から補助金を受け取る

亡くなった方が加入していた保険から葬祭費の補助が受けられます。

ただし葬祭費の補助制度はほとんどの場合こちらから申し出る申告制です。申し出ないと、申請期間を過ぎてからの補助を受けられなくなるので注意しましょう。

国民健康保険に加入していた場合

国民健康保険に入っていた場合は葬祭費給付金制度により給付金がもらえます。

葬祭費給付金制度とは被保険者が亡くなったとき、葬儀を執り行った方(喪主)に費用が支給される制度のことです。

国民健康保険に入っていた方が亡くなった際に保険証の返却・変更の手続きをすると葬祭費が給付されます。

国民健康保険加入の方 5万円~7万円
後期高齢者保険加入の方 3万円~7万円
申請期間 没後2年間
申請・問い合わせ先 市・区役所の保健年金課

健康保険の埋葬料

健康保険に加入している人は

  • 被保険者が死亡したときには扶養されていた遺族に「埋葬料
  • 被扶養者が死亡したときには被保険者に「家族埋葬料

が支給されます。

埋葬料 上限5万円までで実費精算
申請期間 没後2年間
申請・問い合わせ先 全国健康保険協会

参考:全国健康保険協会HP「ご本人・ご家族が亡くなったとき」

国家公務員共済組合の組合員

国家公務員共済組合の被保険者が亡くなった場合、埋葬を行った方(喪主)に対し葬祭費が給付されます。

葬祭費 10万円~27万円
※各組合により異なります
申請・問い合わせ先 加入している各共済組合

方法⑤:葬儀保険に加入する

葬儀保険に契約する

急な葬儀費用に備えるために葬儀保険に加入しておくことで負担を軽くすることができます。

葬儀保険とは葬儀に特化した保険のこと。一般的な生命保険とは違い、

  • 医師の診断がいらない
  • 月々の保険料が1000~3000円と低く設定されている
  • 高齢者でも契約できる
  • 99歳まで更新できる

など、葬儀を前提に利用できるのが特徴です。葬儀に備えたいという方には貯蓄よりも手軽な方法ですね。

以下に代表的な葬儀保険をまとめました。参考にしてください。

葬儀保険
(契約年齢)
死亡保障 保険料(月額)
sen(15~80歳) 60万円~280万円
※プランによる
3000円~
※プランによる
anshin(15~79歳) 1口30万円 7000円~
anshin2(50~79歳) 120万円 1500円

※葬儀保険のロゴをクリックすると公式HPにリンクします。

方法⑥:市・区民葬を利用する

市民葬・区民葬で葬儀費用を抑える

市民葬とは自治体と葬儀社が提携して行う葬儀のことです。

経済的に厳しい人でも葬儀を15万円〜30万円以内であげられるのが特徴。都心から離れた地方では葬儀一式を15万円以下に設定している自治体も少なくありません。

市民葬の例

市民葬を利用できるのは、

  • 自治体に暮らしている人(住民票が市内であった方)が亡くなった場合
  • 自治体に暮らしている人が喪主として葬儀を行う場合

このどちらかに当てはまる人が対象となります。

ただしその市・区によって金額は違ってくるので、お住まいの市・区公式HPなどであらかじめ葬儀費用を確認しておきましょう。

葬儀費用の全国平均は当てにならない

今回紹介した葬儀費用の相場は全国共通のものではありません。

  • 地域
  • 宗教
  • 葬儀形式
  • 参列者の人数

いろんな要因で大きく違ってくるが実情です。

日本消費者協会の調査で「地域別にみた葬儀費用の最低額と最高額」を見ると、まだまだ全国の葬儀費用が一定していないことがわかります。

地区 最低額 最高額
北海道 40万円 300万円
東北 50万円 500万円
関東 12万円 500万円
中部 13万円 800万円
近畿 15万円 420万円
中国 78万円 350万円
四国 5万円 330万円
九州 30万円 800万円

全国の最低額が5万円で最高額が800万円。その差が数百万もあります。

見積もりで「全国の平均は190万円~200万円」と言われても、やりようによってはもっと金額を抑えられるのが葬儀費用です。

もちろん安ければ良いというわけではありません。ただし葬儀社の中には

  • 見積もり書の説明が不十分
  • 見積もり書すら出さない

というところもあります。

葬儀費用はまだまだあいまいで整備が不十分なものです。しかし葬儀にかかるお金について知っておけば、必要以上にお金を支払わずに済むかも知れません。

葬儀は大切な人を送り出す行事。お金のトラブルなく、気持ちよく送り出してあげたいですね。